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赤堀友美さんのうつわ

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赤堀友美さんの磁器のうつわ。
石膏型に磁器の泥(泥漿)を流し込み作られる鋳込みという技法で作られています。

実は赤堀さんは大学時代の友人です。
彼女は大学の頃から石膏型で形を成形する技法を専門に作陶されていました。
その技法のせいか彼女は昔からいろいろなものを石膏型で作っては不思議で
面白い作品を作っていたものです。
あるときは紙風船なんかも石膏型で作っていたのを思い出します。
紙風船のシワシワの中は空気の軽い物体を土で作ろうなんて
なぜ思いついたのか??今でもたまに思い出しては不思議になります。

そんな彼女のものづくりへの眼差しは今も変わらずそこにあり続けています。
代表的なマッチ箱シリーズもそんな中から生まれた作品なんでしょう。

今回納品いただいた作品も琺瑯からイメージを得て作られています。
このシリーズは私も大好きなシリーズで家でも長い間愛用しています。
琺瑯を模して作られてはいますが、琺瑯にはない温かみ優しさが感じられます。
また長年使用しても琺瑯のように劣化することなくいつまでも真っ白で
錆びない(当たり前ですが)のも気に入っています。

真っ白な磁器のうつわにキリリとした青の縁取り、
よく見ると微妙に揺らいだ線やほんの少したわんだ形。
工業製品のようでいて手仕事の温かみ。
このなんとも言えないバランスが赤堀さんらしくて
愛おしくなるうつわです。